 1983年１月20日0540 起床。入浴の後「海難」を読む。0740 昇橋。本船は 0109 頃納沙布埼沖約30マイルの漂流地点で機関始動。針路216度で三陸沖へ向け南下を始めた由。0830 頃、機関室でＣ重油の Purifier 開放点検模様を見学。0900 頃、雪のため視界300ｍ。霧中信号なく航海速力で航行。日本沿岸に近く、航行船舶の可能性もかなりあるのではと思われるが、レーダーも継続的に監視している訳ではない。操舵室から鉛色の前方を見ていると、霧のように見える雪の中から急に他船が飛び出てきそうな気がしてやや不安になる。前夜から1956年ニューヨークの東方海上で霧中発生した有名なアンドレア・ドリア号／ストックホルム号衝突事件を題材にした “Saved”（「海難」）を読んでいたせいであろうか。昼食時の船内放送で船内時間が日本標準時と一致したことを知る。4,718マイルの大航海も本日正午までに4,294マイルを消化し、いよいよ余すところ424マイルだ。1400 頃昇橋しているとも一航士が船舶電話で陸上と入港スケジュールのことで連絡していた。それによれば、本船より先船になる筈であったエバーグリーン社の船は入港が遅れそうなので本船が先船となり、ために 1300 大井着岸の予定が 1100 大井着岸に変更になったとのこと。 １月20日の Log Book 0100 S／B Eng. 0109 Full Ah’d eng. & finished drifting in lat. 42−43N, long. 146−06E 0115 R／up eng. & Set co. on ＜216＞ﾟ 0400 Sea smooth S log 161’ 4 における針路216ﾟ(T)、風向ＥＳＥ、風力２、天候ｏ、気圧1014.0 大気温度 乾0.0・湿マイナス1.0、海水温度3.5、主機回転75.9、Logプラス１ 46 OGプラス15 52 0800 Sea slight S. log 240’ 8 における針路216、風向ＥＳＥ、風力４、天候ｏ、気圧1013.0 大気温度 乾1.0・湿マイナス0.5、海水温度3.0、主機回転87.8、OG80、Log79 Put ship’s clocks ab’k ０ｈ−30ｍ for J.S.T. 1045 Got free pratique by Radio 1145 Bore Tougeno Kamiyama on ＜266＞ 69’.0 off by radar Noon Sea moderate Reset S. log showing 328’ Noon における針路216、風向ＮＮＷ、風力５、天候ｓ、気圧1011.5 大気温度 乾3.0・湿2.0、海水温度12.0、主機回転87.7、OG88、Log88 正午位置 実測 39−44Ｎ 143−08Ｅ 推測 Coasting |
